No.3→No.5

「ポンヌフの恋人」

1991年フランス

出演 ジュリエット・ビノシュ、ドニ・ラバン。

 この作品は、私の映画史の中では、貴重な位置を占めます。コレをみるまでは、「ロミオとジュリエット」のような一途でいて、清らかな=清潔な姿で恋はするものだと思っていました。ところがコレを見てから、一途な気持ちが姿形よりも重要なコトにハッと目覚めたのであります。

 始まりは、何となく汚れたイメージのシーンが続きます。
 目つきの悪い、浮浪者風の男アレックスが足を轢かれて道路で横たわっている。そこを通りかかった女ミシェルは、片目を黒い眼帯で覆い、汚れた顔にボサボサの髪、、。うわーっ、汚い!というのが最初の印象。さらに、治らない目の病気に絶望したミッシェルが元の恋人を追いかけて、裏切られたと知るやピストルで彼の目を打ち抜くシーンは、恐ろしさを感じました。       
その後、傷つき疲れ果ててアレックスの元へ戻ったミシェルの二人が橋の上で踊るシーンは素晴らしい!!!ゼヒゼヒ観ておくべきです。革命200年祭を祝う花火が次々に放たれて、その美しいこと、、。二人の惹かれあう気持ちが花火の美しさに、象徴されていました。

 

 ミシェルの目の病気は治る!だから帰ってこい!と家族が訴えるポスターを見て、彼女が自分から去っていくと思って全部燃やそうと火をつけるアレックス。そのシーンもとっても美しいんです。
 燃えていく中で彼女の顔が浮かび上がって、彼の心そのものって感じでした。
 結局ミシェルはアレックスの元を去っていくのですが、、、その後は観てのお楽しみということにしましょう。

 これを観るキッカケは、ラジオでおすぎさんがベタほめしていたことなのです。もう観たくてたまらなくなって、翌日午後から有給休暇をとってシネマライズ渋谷に飛んで行きました。ビデオまで買ってしまうハマリようで、とにかく心に深く残る1本です。

 花火のシーンの美しさは3個分の価値アリ。ポスター炎上シーンの美。ジュリエット・ビノシュの演技力2個分、2年?かけて作られたポンヌフ橋のセットも2個分。


さらに付け足すと、主演のジュリエット・ビノシュには、
この作品で初めて出会いました。
演技力が抜群でスッピン顔でも独特の美しさを持ち、
お気に入り俳優の一人になりました。
上の写真、同じ作品中の同一人物とは思えません。
最新作
「ショコラ」は要チェックで、
感想などは、
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NewMy Best 10 ! 2003.8.13up!

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