1999年 ドイツ・ハンガリー合作

  

名作というにふさわしい作品に出会えました。
このような感動は「バクダッド・カフェ」以来です。
娯楽を追求するだけでなく、
人生を考えさせてくれるのが、映画の素晴らしいところでもあります。

映画通の人たちの評価が高い作品だったので、
ぜひぜひ見たかったんです。
やっとのことでビデオで見ることができました。

時は、ナチス支配が台頭してくる1940年頃?
ハンガリーを舞台にして、
ひとりの女性と二人の男性の共同の愛を描いています。

3人が時にぶつかり合いながらも
それぞれを必要としながら生きていく姿と、
最後まで人間としての誇りを失うことなく生きようとする姿に
強く心を打たれました。

そしてラスト。。。
老婆が小さな瓶を洗うシーンで、
はじめのシーンとのつながりが明らかになります。

残酷なラストでもあるのに、
何故か安堵感を覚えるのは不思議でした。

タイトル名にもなった「暗い日曜日」という曲。
自殺者まで出したというもの悲しい曲。
でも、私には、人間の誇りという美しい一面を感じさせてくれる曲でした。

ヒロイン、イロナ・ヴァルナイを演じる
エリカ・マロジャイの美しさも心に残りました。

 

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